「成果主義制度」
成果主義とは「個々人の成果に応じてお給料を払うよー」という賃金制度。
「うむ、確かに成績の良い社員がお給料を多くもらう仕組みは妥当である」
と一見思いがちなのだけど、これ、絶対評価と相対評価ではまた変わってくる。
相対評価の例:
ある会社の人件費は60万円と決まっている。
社員は3人で、10月の成績が
Aさん:優秀 Bさん:ふつう Cさん:悪い
だった。そこで
Aさん:30万 Bさん:20万 Cさん:10万
と配分することに決めた。(極端な例だけどね)
翌11月の成績は
Aさん:優秀 Bさん:ふつう Cさん:ふつう
だった。Cさんはがんばったのだ。そこでこの月の60万円の配分は
Aさん:26万 Bさん:17万 Cさん:17万
とすることになった。
Aさん、Bさんは前月と同じ成績だったにもかかわらず、Cさんががんばったせいでお給料が減ってしまうという事態になる。Aさん、Bさんはやっぱちょっと納得いかないよね。
さらにもし、3人ともが優秀だった場合、60万は均等に三分割されるため、全員が20万円になってしまう。反対に3人ともが成績悪くても同じく20万円になる。
これが相対評価。
もし一人がミスでもして成績を下げれば、残る二人は何もしなくても給料が上がる。「他人のミスがうっしっし」な状態なのである。
これがもし絶対評価であった場合、11月のお給料は
Aさん:30万 Bさん:20万 Cさん:20万
誰かががんばったぶん誰かが減ってしまうということはないようになっている。
企業が相対評価を取り入れるのは人件費の管理が楽だからだ。
でも社員から見てみれば、原資が限られている以上、どんなによい成績をあげたところで、天井は見えている。基本的に仲間意識を大切にするから、ほかの人を蹴落としてまで自分の成績をよくしようとは考えない。「がんばっただけお給料に反映されるシステムではない」ともうみんな気づいているけれど、雇われの身である以上会社の方針には従わざるを得ないし、すっかり形骸化して業務の邪魔でしかない「目標管理シート」や「評価シート」なるものを仕方なくこなしているのである。
そんなものなくても、クリエーター(職人)は誇りとプライドをもって仕事に取り組んでいる。
絶対評価と相対評価
なにげない日常
コメント
>そんなものなくても、クリエーター(職人)は誇りとプライドをもって仕事に取り組んでいる。
ikuraさん、えらいっ!!
そうでありたいよね。
でも、ウチの場合一般もクリエーターも同じ土俵にいるんだ。
誰も出来ないだろう仕事をしても、評価は・・・?
そもそも評価なんてあってない様なもの。
何を基準に評価されているのか、それさえも知らされないしね~。